ED(陰萎)への対処と鍼灸治療の効果

満足な性交をおこなえない状態「ED(陰萎)」

EDは生活習慣やストレスにより、血流や神経障害が起こることで生じるため、鍼灸で血流や自律神経を整えることが改善につながります

鍼灸は全身を整える施術方法のため、ED治療に対しての後ろめたさも感じ難いので、ED治療のハードルを高く感じている方にもおすすめです。

今回はそんなEDについて綴らせていただきました。

そもそもEDとは

EDまたは陰萎(いんい)と呼び「勃起不全」や「勃起障害」を指す言葉として使用されています。

硬さや持続が困難であるケースも含め、満足な性交がおこなえない状態全般をいいます。

現代の4人に1人がEDとも言われ、誰にでもなる可能性があり、加齢に伴いリスクは上がります。

EDの主な症状

性交中に萎えてしまう「(俗に言う)中折れ」が代表的な症状です。

  • 性欲(興奮)はあるが勃起には至らない
  • 勃起は起こるが堅さが不十分
  • 性交中に持続できない、途中で萎えてしまう

などの症状があり「中折れから始まり→重症化に伴い立たなくなる」といった傾向が多くみられます。

また、性生活が円滑に行かず自信を喪失することで症状が悪化する場合もあるので注意が必要です。

鍼灸師のコメント

そもそも勃起は、性的な刺激を受けることで脳の興奮が神経を通して陰茎(ペニス)に伝わり、陰茎海綿体の血管が拡張しすることで大きく膨らむ「勃起」状態となります。

そのため、勃起に必要不可欠なものが陰茎海綿体への十分な血液供給になります。

十分な血液供給には「脳から興奮を伝える神経系の働き」と「陰茎の血流を整える(コントロールする)血管系の働き」が円滑に働くことが重要になります。

EDになる原因(EDの種類)

EDの原因(種類)には器質性、心因性、混合型の3つあります。

加齢やストレスなど、さまざまな原因で起こるため、原因を特定して対処することが大切になります。

また、持病(他の疾患)や生活習慣が原因でEDになってしまう場合もあるので、リスクファクターを知っておくことも予防するうえで重要です。

『リスクファクターに関する詳細はこちら

器質性ED

加齢との関連性が高く50代以降の方に多くみられます。

高血圧や糖尿病といった血管の老化(損傷)、動脈硬化や男性ホルモン(テストステロン)の減少が性欲減退や陰茎萎縮につながります。

テストステロンは飲酒や喫煙でも減少するため、ストレスや生活習慣の乱れも侮れません。

心因性ED

20代〜40代に多くみられ、若いうちからEDに悩まれている方は心因性に該当する傾向がみられます。

性行為への不安やトラウマ、子作りのプレッシャーといった精神的なストレスが主な原因です。

自覚可能なストレス以外にも、幼少期の性的トラウマやパートナーに対する愛憎など深層心理に根差したものが原因となるケースもあります。

混合型ED

血管や神経損傷などの「器質性ED」と精神的なストレスが原因の「心因性ED」の混合ケースです。

ストレス緩和や生活習慣など、さまざまな原因を加味して改善を試みる必要があります。

EDの確認方法

EDは男性用性健康調査票(SHIM)でセルフチェックすることが可能です。

SHIMはEDのスクリーニングや治療判定に使われる問診票の一種になります。

※このセルフチェックは疾患の診断に代わるものではありませんので、不安や気になることがあれば泌尿器科の受診をご検討ください。

男性用性健康調査票(SHIM)

全5問の総合点でEDの疑いを調べるテストです。

25点満点で21点未満の場合にEDの疑いが考えられます。

  1. この半年間、勃起を維持する自信はどの程度ありましたか?
    全くない+1、低い+2、普通+3、高い+4、非常に高い+5
  2. この半年間、性的刺激による勃起で何回挿入可能な硬さになりましたか?
    性的刺激はなかった+0、ほとんどならなかった+1、半分より少ない+2、ほぼ半分の頻度+3、半分より多い頻度 +4、毎回+5
  3. この半年間、性交中(挿入後)に何回勃起を維持できましたか?
    性交をしていない+0、ほとんど維持できなかった+1、たまに維持できた (半分より低い頻度) +2、時々維持できた (ほぼ半分の頻度) +3、おおかた維持できた (半分より高い頻度) +4、ほぼ毎回維持できた+5
  4. この半年間、性交時に終了まで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか?
    性交していない+0、極めて困難だった+1、とても困難だった+2、困難だった+3、やや困難だった+4、困難でなかった+5
  5. この半年間、性交時にどれくらいの頻度で性交に満足できましたか?
    性交していない+0、ほとんど満足できなかった+1、たまに満足 (半分より低い頻度) +2、時々満足 (半分の頻度) +3、おおかた満足(半分より高い頻度) +4、ほぼいつも満足+5

「重症:5-7点、中等症8-11点、、中等〜軽症:12-16点、、軽症:17-21点、EDではない:22-25点」

EDの治療方法

EDは薬物療法が中心です。

ED治療薬として日本ではバイアグラ・シアリス・レビドラの3種が許可されており、バイアグラやシアリスを試した後に、効果のみられない場合にレビドラを使う傾向があります。

インターネットで海外品の購入も可能ですが、有害成分が含まれているなどの「品質問題」や「死亡事例」もあり非常に危険です。

また、バイアグラに含まているニトログリセリンには血圧を下げる作用があり、高血圧で降圧剤を服用中の方には使えない等の注意点もあるため、個人で安易に購入せずに、必ず病院で処方されたものを服用してください。

EDの薬物療法は一度起こった勃起を持続する薬のため、自然とムラムラする薬ではありませんので、対症療法になってしまいます。

そのため、薬物療法に併せてセルフケアや鍼灸のような「からだ本来の力で改善していく」ことも大切になります。

『セルフケアに関する詳細はこちら

からだ本来の力で改善していく「鍼灸」

鍼灸はEDの原因とされる血流や神経障害、ストレス緩和に効果的です。

全身を整えることで「からだ本来の力(ポテンシャル)を引き出す」方法のため、副作用も少なく安心安全に取り組むことができます。

全身(内臓)の調子が整うことは、栄養素の吸収率も向上するといった、更なる血流改善へと好循環にもつながります。

実際に器質性EDをはじめとした、さまざまなEDに対して骨盤周囲の経穴(ツボ)に鍼刺激をおこなった結果、骨盤神経を興奮させ勃起機能を亢進させる旨の報告もされており、ED治療薬(PDE5阻害剤)が無効な糖尿病性EDにおいても一定の効果を示すことができています。

そのため「からだ本来の力で回復したい方」は是非一度、鍼灸施術を受けにお越しください。

EDを進行させないためにも

EDは原因に適した対策が大切になります。

現在の状態と原因を確認して、症状が重症の場合には泌尿器科の受診をご検討ください。

「EDが疑われる方」や「軽いED症状の方」はセルフケアや鍼灸による改善が期待できます。

泌尿器科の受診に抵抗を感じる方は、まずは鍼灸から試されることをおすすめいたします。

この記事の著者

中島 裕(Nakajima Yutaka)
中島 裕(Nakajima Yutaka)
鍼灸は神経や血流障害から起こるEDに効果的です。

当院は完全予約制・入れ替え制でのご案内のため、他の方とバッティングの心配もなく、鍼灸以外の看板は掲げておりませんので周囲に知られることもありません。

「からだ本来の力で改善したい方」は是非お越しください。
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